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駐車場問題の現状

違法駐車を起因とする環境的弊害

  • 地球温暖化の原因となるCO2は、自動車から排出されるものが全体の18%
  • 路上駐車により、交通容量は最大40%低下

交通公害の現状

自動車から排出される窒素酸化物、粒子状物質等による大気汚染は、都市部を中心に依然として深刻な状況にある。また、地球温暖化の原因となる二酸化炭素は、自動車から排出されるものが全体の18.0%(平成15年度)に上っている。

「平成17年版警察白書」「平成15年度大気汚染状況報告書」

路上駐車による交差点部の交通容量への影響

自動車から排出される窒素酸化物、粒子状物質等による大気汚染は、都市部を中心に依然として深刻な状況にある。また、地球温暖化の原因となる二酸化炭素は、自動車から排出されるものが全体の18.0%(平成15年度)に上っている。

路上駐車車両が交通容量に与える影響は車線数が少なくなるほど著しく増大し、片側3車線の場合は19%の低下、片側2車線の場合は29%の低下、片側1車線(対面2車線)では40%の低下となる。交通容量が低下することにより、交通渋滞が増加し、自動車から排出される排気ガスの量は増加する。

違法駐車を起因とする経済的損失

  • 渋滞により無駄に消費される燃料費は4,100億円
  • 路上駐車による交通容量低下の時間損失額は2,556億円(東京23区)

交通渋滞による無駄な燃料消費量の推計

自動車のエネルギー消費量は、日本の全エネルギー消費量の21%を占める。そのうち、交通渋滞で無駄に消費されている燃料について、平成10年に財団法人省エネルギーセンター(委託先財団法人自動車走行電子技術協会)が行った、燃料消費効率化改善に関する調査報告書をもとに試算した。その計算プロセスは下記の1〜12とする。

  1. 1992年度の自動車による燃料消費量は81,844原油換算千klである(「運輸関係エネルギー要覧」より)。
  2. 1992年度の自動車の走行台キロは678,211百万台キロである(「自動車輸送統計年報」より)。
  3. 平均旅行速度は25.0km/hに設定した。(「別走行台キロ分布に対応する速度分布」より)。
  4. 渋滞による時間的損失は56億人時間である(「平成5年度建設白書」より)。
  5. 自動車の平均乗車人員は、「道路交通センサス」の「平均乗車人員」が1.31(人)であるので1.3人と設定した。
  6. 自動車による総旅行時間は、走行台キロ/平均旅行速度=678,211百万台キロ/25.0km/h=27,107百万時間となる。
  7. 渋滞による損失時間は、渋滞による時間的損失/平均乗車人員=56億人時間/1.3人=4,308百万時間となる。
  8. 渋滞のない仮想的な場合における総旅行時間は、(自動車による総旅行時間-渋滞による損失時間)=27,107百万時間-4,308百万時間=22,799百万時間となる。
  9. 渋滞のない仮想的な場合における平均旅行速度は、走行台キロ/渋滞のない仮想的な場合における総旅行時間=678,211百万台キロ/22,799百万時間=29.7km/hとなる。
  10. 渋滞がすべて解消された場合に期待される上昇速度は、(平均旅行速度-渋滞のない仮想的な場合における平均旅行速度)=29.7km/h-25.0km/h=4.7km/hとなる。
  11. 平均旅行速度が4.7km/h上昇することにより、渋滞のない場合の燃料消費量は、72,770原油換算千klと推計される。従って渋滞時に無駄に消費されている燃料は、(燃料消費量(実績値)-渋滞のない場合の燃料消費量)=81,844原油換算千kl-72,770原油換算千kl=9,074原油換算千klとなる。
  12. 渋滞時に無駄に消費されている燃料9,074原油換算千klは、1992年度の燃料消費量81,844原油換算千klの11.1%に相当する。

以上のことから、平成18年4月の原油価格 45,209円/klとすると、渋滞時に無駄に消費されている燃料費は4,100億円と試算される。

「燃料消費効率化改善に関する調査報告書」

路上駐車による交通容量低下の時間損失額

平成2年の道路交通センサスを用いた「駐車場整備ハンドブック’96」の試算によれば、渋滞による走行時間増大に伴う費用は、東京23区内において700.4(百万円/日)、2556.6(億円/年)(昼間12時間当たり)と試算されている。

違法駐車を起因とする社会的弊害

  • 駐車車両への衝突事故は2,459件、内死者は108名
  • 駐車問題に関する110番通報は約20万件

駐車車両への衝突による交通事故

違法駐車は交通事故の原因にもなっており、平成16年中には駐車車両への衝突事故が2,459件発生、108名が死亡している。

「平成17年版警察白書」:図表

「平成17年版警察白書」

駐車問題に関する110番通報

平成15年中の110番通報のうち、駐車問題に関する苦情・要望の件数は約20万件で、苦情・要望に関する110番通報件数の23.5%を占めており、依然高水準。
平成17年版警察白書によれば、平成16年中には25.0%を占めている。

「駐車場整備ガイドブック 2004-2005」:図表

「駐車場整備ガイドブック 2004-2005」

「平成16年版警察白書」:図表

「平成16年版警察白書」

駐車場が地域社会、特に旧市街地に与えた影響

  • 市街地の空洞化の一因は駐車場不足
  • 市街地活性化の取り組みにも駐車場整備

商店街の問題点

商店街に実態調査した結果では、商店街における大きな問題として「駐車場の不足」を問題視する割合は高い。
また、中心市街地活性化推進室が平成15年5月12日までに提出された556市町村(573地区)の基本計画について、中心市街地の形成経緯や計画に盛り込まれた取り組みの内容などを、各市町村の協力を得て整理した資料によれば、中心市街地疲弊の原因として最もウェイトが高いもののひとつにモータリゼーションへの対応の遅れが挙げられている。

「平成15年度商店街実態調査報告書」(全国商店街振興組合連合会)「提出された基本計画の特徴について」(中心市街地活性化推進室):図表

「平成15年度商店街実態調査報告書」(全国商店街振興組合連合会)
「提出された基本計画の特徴について」(中心市街地活性化推進室)

中心市街地活性化における駐車場の整備

中心市街地活性化推進室の調査によると、市街地の活性化のための取り組みのうち、比較的多い取り組み(上位10項目)の第9位に「駐車場及び駐車場案内システムの整備」が挙げられている。

TMO…タウンマネジメントオーガニゼーション「提出された基本計画の特徴について」(中心市街地活性化推進室):図表

TMO…タウンマネジメントオーガニゼーション
「提出された基本計画の特徴について」(中心市街地活性化推進室)